ぽっぽファームへの想い2019
2017年に自給自足・有機農法というオーガニック思考で始めたぽっぽファーム。良いものを作り、自分たちで食べること、採れすぎたものを提供していくこと、いろんな人に来てもらうこと、という気持ちがありました。
しかし、2年続けていくうちにいろんな現実の壁にぶつかりました。
①有機農法の野菜は収穫量が少ない。
有機野菜はとても美味しいです。それは時間をかけてゆっくりと育つから。だけど収量は少ないから売るほどできない。スーパーの野菜は形が良くて安い。有機農法の野菜は形が悪くて高い。販売するのは大変だった。
②手間がかかる。
畑をやるというのはとにかく手間がかかる。「野菜は人の足音を聞いて育つ」と言います。芽かき・剪定・土寄せ・間引き・追肥・水やり・草刈り・土作り・大量に押し寄せてくる虫たちとの戦い。週1しか行けない僕らの限界がありました。
さらに夏場が一番採れるのに、野外教育の仕事で2週間、誰も畑に行くことができないということもありました。夏場の2週間放置はすることで畑は荒れてしまいます。
③やりたいことを一通りできた。そして僕らの生活の変化。
作りたい野菜は一通り作れた!固定種の夏野菜・冬野菜・もち麦など。種とりもしたし。そしてたくさんの友達・家族・近所の人たちに野菜を食べてもらい、非常に満足しました。
畑を始めた2017年から2年も経つと、それぞれ仲間たちの生活に変化もあり、畑に費やせる割合が変わってきました。
そんなこんなでいろいろと省きます。野菜の販売もやめるし、イベントも手間がかかりすぎるので無理してやらない。草マルチとか畝だてとか固定種だけとかこだわりすぎない。こだわりすぎて手間を増やして疲れてしまうという本末転倒なことは避ける。
ぽっぽファームは、野菜作りを純粋に楽しむため、ポイントを押さえて効率的にざっくりとやる。あとは野菜を信じること。
でも、有機農法は続けていきます。自然と共にという思いは変わりません。
2019年のぽっぽファームは原点に戻ります。
自分たちが食べたいものを作るという自給自足(100%は無理だけど)農園に。そして自分たちが畑を学んでいくフィールドとして。
まだこの畑は2年足らずですが、毎年積み重ねた経験と知識を使い、
より楽に
より手を抜いて
好きなものを楽しく作る。
頑張りすぎない。
なるべく手間を省き、こだわりすぎず、自然と共に畑を楽しむ。
そんな気持ちです。
2019年3月 庄司達郎